老人ホームで食事制限って必要なの?【想い】

老人ホームで食事制限って必要なの?【想い】

 

 

私はとある老人ホームで働いている。

 

ご利用者の平均年齢はどれくらいだろう?

はっきりと計算したことはないけれど、だいたい86〜87歳くらいだろうか。

日本の平均寿命を考えても、ほとんどの方が人生を十分に生きた方々たちだ。

 

戦争や貧しい時代を生き抜いたおじいちゃん、おばあちゃんたち。

私たちが快適に生活できるのは、間違いなく彼らのおかげだ。

私はそんな彼らには残った時間を楽しく、自由に生きて欲しいと切に思う。

  

 

ところで、介護福祉領域に努める方はご存知だろう。

老人ホームでは多くの方が食事の制限を受けている。

 

特別な理由としては糖尿病や腎機能低下であるが、それら大きな病気がない方でも、「体重が増えた」、

「抱えると身体が重い」、

「以前より歩けなくなった」

など、そんな理由で食事量を減らされる方々がいる。

 

量を減らされるどころか

「食べるのが遅くなった(食べさせるのに時間が狩るようになった)」、

「むせることが多くなった」

という理由で、食事形態を変えられることもある。

普通食が、きざみ食に、きざみ食がミキサー食に。

嚥下機能の問題で食べられない方ではない。

そんな方々が介護する側の都合で変えられてしまうことがある。

 

随分、身勝手な理由ではないだろうか。

本人の意思ではない、周りの都合による変更。

 

認知症を抱えたご利用者は反論できない。

はっきり意思が伝えられる方でも、介護者側に強く言われると反論できない。

ご家族だって、預かってもらっている身だと思えば、言える人なんかごくわずかだ。

 

外に自由に出かけられず、毎日似たような生活の繰り返し。

そんな中で食事はおじいちゃんおばあちゃんにとって最高の楽しみの1つでもある。

売店でお菓子を買ったり、ご家族が持ってきたお饅頭を嬉しそうに食べているのを見ると、私も笑顔が溢れてくる。

 

 

「あの人は勝手に食べる」、「お菓子を隠し持っている」、「夜中にこそこそ食べている」、「許可を取らない」

いいじゃないか。

彼らが何を食べようと、自由じゃないか。

あなた達が、勝手な理由で制限をするから、彼らはあなた達に言わないだけだ。

あなた達の勝手な許可なんかいらない。

 

あなた達は好きなときに、好きなものを食べているではないか。

「健康のため」

ふざけるな。あなた達は夜中にカップラーメンを食べているじゃないか。

「今は食べる時間じゃない」

そうですか。あなた達が仕事中にお菓子を食べているのを知っているぞ。

「あなたのためを思って言っているんだ」

嘘をつくな、あなた達の都合じゃないか。

 

 

 

私は食事制限は、必要だと思う。

ただし、生命に直結するレベルで危険な場合だけだ。

80歳も90歳にもなった人に、健康のためだと言って制限するなんて馬鹿らしいと思わないだろうか。

 

十分生きたじゃないか。

好きなものを食べさせてあげようよ。

たのしくないじゃないか。

 

まして、身勝手な理由での制限なんて決してあり得ない。

まさに虐待じゃないか。

どうかしてる。

 

 

好きなことをしたい。

好きな物を食べたい。

好きなことをさせてあげたい。

好きなものを食べさせてあげたい。

自由に生きて欲しい。

 

 

ただそれだけなんだ。